『耕し子育て』をはじめよう。「私、子育て向いてないかも」がラクになる本

らくタネ本レビュー
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読書大好きaccoによる、子育てや家事がラクになる本を紹介するコーナー。
記念すべき一発目は、目からうろこポロポロ~!今モーレツに激押しの、コレです!

「私、子育て向いてないかも」がラクになる本(著/Joe)【Amazon】

acco
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いや、このタイトル、損してるんじゃないかと。
「そこまでは思ってないけど…」という方にはちょっと手に取りにくそう。
でも私はすべてのお母さんに、絶対ヒントになる箇所があると思う!

キャプテン
キャプテン

確かに、買ってきたのを初めて見たときは、ちょっとびっくりしたよね。

acco
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まぁ、私はこのタイトルにドンピシャの人間ですけどね・・・(だから躊躇なく手に取った)

この本の対象者(明確な)

いきなりですが、この本には明確な対象者がいます。(「はじめに」で述べられている)

  • 現在、子育てに追い詰められている方
  • 子育てにおいて、誰の助けも得られない方
  • シンママ、ワンオペ育児をされている方
  • 理想の育児を負いすぎて、ことごとく裏目に出ている方
  • 自らが機能不全家庭で育ったために、子育てのやり方がまったく当てはまらない方
  • ほかのどの子育て本でもうまくいかなかった方

「子育てに向いてないかも」とまでは思っていないけど、上記のような状況にある人はたくさんいそうですよね??

acco
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私は、「子育てに追い詰められている」&「ワンオペ育児」&「理想の育児を負いすぎ」の3つにあてはまるかなぁ~。。

この本は「モラハラ対策カウンセラー」であるJoeさんによるもの。
なので、「機能不全家庭で育ったために…」という項目があるのが、ほかの子育て本とは一線を画するポイントになっていますが、内容はといえば普通の家庭の子育てに使えるものばかり。

そして、「はじめに」の最後で述べられている言葉。

ポイントは、まずは、母親自身がラクになること。
これによって、子育てもうまく回り始めます。

その理由と具体的なやり方を、順を追って説明していきます。
高望みせず、できるだけリスクを避け、労力をかけずに、楽しんで子育てをやっていきましょう。
なぜならそれが、子どもが最も望んでいるお母さん像だから。

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―「はじめに」より

これ、まさに、このサイトのコンセプトと一緒!

たしかに、私はこの本を読み終わったあと(読みながらも)、
肩の力が抜けて、なんだかホッとして、これからの子育てに希望が持てるような気持ちになったんです。

というわけで、acco的には、

こんな人にオススメ
  • 子育てをがんばろうと思っているけど、なんだかうまくいかない。
  • 子どもが思うようになってくれなくてイライラする。
  • 子どもが全然、自分で片付けとかできるようにならない。
  • 子どもの能力をどう伸ばしてあげたらいいのかわからない。
  • 子育ての自信がなくなってきちゃった。

と思っているような、すべてのお母さんにオススメしたい本となります!

※ちなみに、「原則として、4~12歳までの子の子育てを前提として書かれています。」との注釈があります。

acco的おすすめポイントBest3

それではさっそくこの本のポイントを、私に響いた順に、3つご紹介します。

  1. 「植え付け子育て」ではなく「耕し子育て」をしよう
  2. 「カッコいい母親」になろう
  3. 「放牧システム」をつくろう

①「植え付け子育て」ではなく「耕し子育て」をしよう

Joeさんは、子育てを「畑仕事」に例えて、子育てには大きく分けて「植え付け子育て」「耕し子育て」の二種類があり、
「子どもの心は”植えるな、耕せ”」とおっしゃっています。

「植え付け」とは、植物を直接を植えること。すなわち、一方的に与えるしつけや教育にあたります。

対して「耕す」とは、植物は植えずに土を耕して豊かな土壌をつくること。これは、将来自分の力で伸びていくための土台づくりにあたります。

これ、第1章ののっけから述べられているんですけど、もうここからいきなり、目からうろこポロポロ~!!でしたね。

そして、大切なのは「植物」より「土」。
やわらかくて豊かな土づくりを目標に子育てをやっていきましょう、とおっしゃっています。

確かに、変化のスピードがすさまじい昨今、これから世の中がどうなっていくかなんて私たちには想像もつきませんよね。

どんな状況にも対応できるような柔らかい土壌(=豊かで柔軟な心の土台)をつくることが大事で、最も大事なポイントは、その土壌は他人が「植え付け」ようとするとどんどん固くなって干上がってしまう、ということ!

「植え付け」と「耕し」、自分がどちらの子育てをしているか?を確認できる簡易チェックリストも掲載されていますよ。ぜひやってみてくださいね!

acco
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私は、植え付け強めの6:4…ってところでした!やばい!

②「カッコいい母親」になろう

さて、ではその「耕し子育て」をするためにどうすればいいか?ですが、この本では2つの戦略
「放牧で育てる」(2・3章)と、
「カッコいい母親になる」(4・5章)
を紹介しています。

私的に「カッコいい母親」というフレーズが、ものすごく新鮮というか、画期的に思えたので、(章としては後になりますが)先にご紹介!

優しい母親像、叱らない子育て、ポジティブマインド・・・なんてのは腐るほど聞いてきましたが、「カッコいい」という切り口はこれまでになかった表現ではないでしょうか?

とてもイメージしやすいし、少なくとも私には合ってるなと。(私=ザ・男の子ママのサバサバ荒めタイプ)

とにかくまずは、「カッコいい母親になろう!」と思ってみてください。そうすると、あなたが抱える子どもに関する問題の大半は、軒並み改善に向かうと思います。

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―第4章より

ちなみにここでいう「カッコいい」は、他人から見てということではなく、あくまで「我が子から見て」カッコいいと思われればOKで、そのような振る舞いや態度に変えてみよう、ということ。

具体的なメソッドとしては、

「①ノリを重視する」
 ⇒「3秒コミュニケーション(初級/中級/上級)」

「②クールに振る舞う」
 ⇒「工夫と諦め」「クールに言い切る」「落ち着きの世界に引きずりこむ」

などが紹介されています。
どれもものすごく実践的ですぐにできることばかりなので、読んだ次の瞬間から、世界が変わり始めますよ~!

今すぐ(まさに今、ここでよ!)できる!「3秒コミュニケーション」

特に「3秒コミュニケーション」は、家事の手も止めずに、頭も使わずに、条件反射のように行えばいいだけなので全然負担がかからない。
それでいて、案外今まで全然できていなかったことだったりするので、子どもがめっちゃ喜んだり満足する。

やり方は「3秒で完了する子どもとのやりとりのパターンを、日々の生活の中にばら撒く」というシンプルなものですが、なかなか奥が深い。

これらをひとつやるたびに、子どもの心にひとつ栄養を与えているようなイメージを持ってやってみましょう。

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―第4章より

これ、私の好きな加点法の考え方ですね!

土に肥料を一粒まいているようなイメージで・・無理なく、ちょっと、やってみる。
・・・うん、できそう!

では、「初級編」から二つだけご紹介。

実践①アイコンタクト
・子どもと目が合った時、口元だけで軽くニコッと微笑む
・子どもに何かを尋ね、返事があったら親指を立てて「いいね!」のポーズをする

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―第4章より

これなんて、ほんとに今すぐできるでしょう?
この本は、基本姿勢として「子育てが苦手な方向け」に書かれているので、こんなにハードルの低いところから指南してくれるんです。

「お母さん見て見て~!」の声に、「ちょっと待って」の代わりに、「ニコッとして親指立ててみる」、これだけで確実に一粒、いい肥料を撒くことができちゃう。

実践③声かけ
・普段の簡単な言葉を、なるべく「ふざけて驚く」という表現に変える
(たとえば、「すごっ!」「マジ??」「やばっ!」「えええ??」など)

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―第4章より

いつもの返事を、ノリを軽くして、なるべくキレのいい驚きの表現にすれば、それだけで場が明るくなって、子どもにとっても心が深くつながっているような印象になる、とのこと。

例えばこんなふう↓

もんきち
もんきち

お母さん見て見て!保育園で作ってん!(新聞紙で作った紙でっぽう)

acco
acco

うわっ!すごっ!お母さんもやりたい!

もんきち
もんきち

(えへへ)ダメ~~!!

ポイントはあくまで「3秒で切り上げる」こと。ダラダラ付き合わないのがコツです。(めんどくさくなっちゃうもんね)

その切り上げ方のコツも含め(それが一番難しかったりする!)、中級編、上級編では「一往復半パッケージ」など、もっと具体的で使える実践例がたくさん紹介されていますよ!

③「放牧システム」をつくろう

次に、この「耕し子育て」の枠組みとなる「放牧システム」について。

Joeさんは、子育てでのルール作りを「牧場」にたとえて、「柵」を定めてその中で自由に「放牧」させるように子育てしよう、と提唱しています。

acco
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つくづく、Joeさんは例えが上手い!すごくイメージがわきます!

「夜は〇時までに寝る」「おやつはこの量」「保育園には行く」など、最低限守るルール(=柵)だけ定めて、その中では「好きに育ってよし!」と自由に過ごさせるイメージ。

この方法には、親も子もラクになるというメリットがある一方で、子どもの適正に合った能力を伸ばすという意味でも効率がいい、とのこと。

子どもの能力や才能を伸ばすためには、親であるあなたが焦って、子どもにあれこれ強引に「植え付け」しようとするよりも、まずはできるだけその子に自由を与えながら、本人の「適正」をあぶり出してあげるほうが、あなた自身の子育てがラクになるだけでなく、子どもの成長にとってもはるかに効率がいいのです。

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―第2章より

私、ここを読んで、すごく肩の荷がおりた感じがしたんですよね・・・!

これまで、「私が彼らをしっかりと導かなければ・・・!」という謎の使命感にかられ、責任感でいっぱいだったのですが、「ああ、そうか、彼らに任せたらいいんだ」と。

・放牧の柵は広めにすること(⇒ルールは工夫次第で減らせる!)、
・子どもが守れる程度に設定すること、
・まずは生活リズムを整えるところから、

・・・などに気を付けながら、柵を設定していきます。

「柵」として設定しやすい生活リズムのルール
・就寝時間
・食事時間のタイミング
・保育園や学校に行く
・お昼寝をするか、しないか
・お菓子の量
・お小遣いの額
・宿題をどうするか
・ゲームやテレビを見る時間

『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』―第2章より

具体的な柵の作り方や、柵を飛び越えてくる場合はどうする?などは、「実践編」で詳しく紹介されていますよ。

結論:周りのママ友みんなにプレゼントしたい!

この本を読んだ後、私はとにかく「ノリよくカッコいい母親」になろう!と決めました。

そして、目が合った時やすれ違った時にちょっとしたスキンシップ(頭をくしゅっとする、ハグ)や声かけをするよう心掛けて、増やしていくようにしています。

効果はまだまだこれから・・・というところですけど、少しずつ少しずつ、確かに、家庭の空気はよくなってきているように感じます!

柵を作るのも、まだまだこれから。
何度も読み返しながら、少しずつ自分の中に、家庭の中にこのメソッドを浸透させていきたいな・・・と思っている次第です。

というわけで、私の結論としては「周りのママ友みんなにプレゼントしたいほどオススメ!」です。

・・・なんですが。

このタイトルの本をいきなり渡されたらどう思うか?と思うと、おいそれとは渡せません・・・。(あなた子育て向いてないわよ、と思ってると思われそう)←これがこの本のタイトルが損してると思う理由。

なので、このサイトでひそかに(でも広く)おすすめしている次第です。
「子育て向いてないかも、とまでは思っていないけど・・・」というあなたも、ぜひ一読してみてください。きっとヒントになることが得られると思います。

「私、子育て向いてないかも」がラクになる本
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タイトル「私、子育て向いてないかも」がラクになる本
著者Joe
出版社日本実業出版社
発売日2021/12/24
ISBN-104534058942
ISBN-13978-4534058942

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